タイニーハウスのメリット

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タイニーハウスをセルフビルドしようと考え始めてから、何から始めればいいのか、どうやって作ればいいのかを調べ始めました。

タイニーハウスムーブメント(「小さな家でシンプルに無駄の無い生き方を楽しもう!」というムーブメント)がアメリカから発生したこともあり、日本語で調べるよりも英語で調べるほうが情報量が豊富です。

この情報格差を埋めるべく、英語ベースで調べたこと・知ったことをゆるく翻訳しつつ、私見(グレー文字)と混ぜて、シェアします。

今回はタイニーハウスのメリットについて。出展は「Tiny House Designing, Building, and Living」のChapter1 “A House with Benefits”です。

経済的な自由

アメリカ国勢調査局によると、平均的な大きさの家を新築する場合のコストは、2016年時点で$360,000(約4,072万円)、2000年時点では$200,000(約2,262万円)。16年間で$160,000(約1,810万円)も増えています。

一方、セントルイス連邦準備銀行によると、家を持っている家庭の年収は2000年時点で$57,000(約645万円)、2015年時点で$54,000(約611万円)と減っています。

タイニーハウスをセルフビルドで建てる場合の平均的な費用は thetinylife.com によると平均して$230,000(約260万円)、プロに依頼して建ててもらっても$50,000(566万円)以下だそうです。

2拠点生活用に家が欲しいと考え始めてから、新築も検討したのですが、日本で売ってるのは至れり尽くせりの高級仕様の家屋ばかりです。一般的なサラリーマンにとって、ひとつめの拠点の家賃・生活費に加えて、数千万円の住宅ローンを支払うことは不可能です。莫大なローンを組んでしまったら、一生仕事をし続けるしかない。自由人を自称していきたいのなら、いつでも幅広い選択肢を持っていたいですよね。

それに比べて、タイニーハウスなら車を買うぐらいのお金で済んでしまいます。ローンを組まなくても建てられますし、初めにまとまったお金を使って、基礎と床と屋根と壁だけの最低限の仕様で建てた後、少しずつ家をグレードアップさせていくこともできそうです。本の中でこんなことわざが紹介されていました。全く同感です。

“You weren’t born to just pay bills and die.”(著者不明)

環境貢献

NAHB(National Association of Home Builders:全米住宅建設業者協会)よると、アメリカの平均的な新築住宅の広さは242㎡。これと比較して、平均的なタイニーハウスの広さは17㎡。建てるために必要な資材の量が、どれだけ違うかは容易に想像がつくでしょう。

さらに、建てた後のコストもかなり違います。平均的なサイズの家が消費する電力は年間12,500 kWh、一方でタイニーハウスが消費する電力はわずか914 kWh。

家が大きいほど部屋を暖めるのも、冷やすのも、時間とエネルギーががかります。大きい家に住んで、節約のために照明や冷暖房の利用を控えて不便な生活をしてるとか、本末転倒な暮らしをしている人もいそうです。

自分の時間が増える

平均的なアメリカ人は収入の27%を住宅コスト(住宅ローン、家賃)に使っているそうです。大雑把にくくると、週40時間労働のうち、10.8時間は住宅のために働いていることになります。これに家のメンテナンスコストや家具や家電、設備などを加えると週5日の労働日のうち、大体2日ぐらいは、家のために働いていることになります。

では、お金をかけたその家でどれだけの時間を過ごしているのか? 1日の労働時間が8.5時間、通勤時間に往復1時間かかるとすると、1日に9.5時間は家の外で過ごしていることになります。また、睡眠時間を9時間(長いな)とるとすると、家で自由に過ごしている時間は1日のうち、たったの5.5時間しか残っていません。このために一生懸命働いているわけです。本当にその価値はありますか?

我々は家にお金をかけることが悪いことだ、と言っているわけではありません、実際には、不必要で、役にたっていないことにお金を浪費している状況を考え直すべきではないかということを訴えたいんです。

報酬の大部分を財団に寄付し、世界で最も貧しい大統領として知られる前ウルグアイ大統領 ホセ・ムヒカは「あなたが何かものを買うとき、その手段はお金だが、実際に使われているのは、そのお金を稼ぐために費やした、あなたの人生の時間だ」といったそうです。

人が死に際に「もっと働けばよかった、もっと稼いで、もっと大きな家に住めばよかった」と後悔することは稀で、むしろ「愛する人ともっとたくさんの時間を過ごせばよかったとか、もっと自分の情熱に従ってやりたいことをやればよかった」と後悔することのほうが多いでしょう。大きな家は人生の喜びではないのです。

シンプルに生きる

現代は、人類史上、最もたくさんのものを持っている時代です。平均的なアメリカの家保有者の持ち物は30万アイテム(ペーパークリップから大型家具まで)で、さらに10人に1人はレンタル倉庫を利用しています。また、女性は平均30着の服を持っています(1930年時点では9着)。我々は毎年1兆ドルの不必要なものに浪費しているのです。

現代のアメリカ人は30年前よりも不幸せになっているという研究結果がシンポジウム”Policies for Happiness”で発表されました。この結果には労働時間の増加が大きく影響しており、仕事で消耗してしまうことで、人間関係に使うと時間とエネルギーが減り、幸福度の低下を招いていると研究者は伝えています。

興味深いことに、同じ期間・同じ時代のヨーロッパにおける幸福度は下がっていないということも明らかにされました。ヨーロッパの職場はアメリカと比較して、多くの場合、長時間労働・少ない休暇・成功へのプレッシャーなどを避けていることが、この要因にあるようです。

ものを得るためのコスト(時間とお金とエネルギー)はとても高いのです。不必要なものにかけているコストを実際に計算したら、きっと仰天することでしょう(we were heartbroken)。

シンプルに生きるというのは、極限までものを減らしてサバイバル生活をおくろう、ということではありません。無駄なものをなくして、大切なもの・重要なものに注目し、それに感謝して生きようということです。

不必要なもの・重要でないものに使っていたリソースを本当に必要で大切なことのために解放しましょう。レオナルドダヴィンチは1452年にシンプルが一番であることを既に知っていました。

”Simplicity is the ultimate sophistication.”(Leonardo da Vinci)

 

※ドル円レートは2018年1月時点

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